2018年4月22日

早春のこいのぼり。1

2018/4/22 8:05
4月22日(日)。
ゆきかぜが車検から帰ってきて、今シーズンもいよいよ幕開けだ。
天気予報では今日は全国的に暑く、30℃を超える地点も予想されている。
しかし、北海道は例外で、今日の最高気温予想は14℃。
いきなりの長距離、長時間は明日からの仕事に支障があるかもしれない。
今日は、短く、午前中だけの走りにしよう。
そう言い聞かせ、テンションを上げ過ぎないように、安全第一を胸に、頭に、
言い聞かせながら出発準備をしたのだが、やはり発進前のゆきかぜ号を見ると、
どきどきする。
走れるんだ!
この時を、ずっと待っていた。

2018/4/22 8:05
最高14℃といっても、装備は冬用。
下半身は肌着にタイツに、クシタニカントリージーンズライド、その上からフェニックスのスキーズボン。
家は肌着、シャツ、薄手のダウンベスト、フリースの上に、ペアスロープの防寒ライディングコートRTー30を羽織る。もう20年背負い続けているダイネーゼの脊椎パッドも忘れずに。

グローブは、クシタニの雨用「アウトドライグローブ」。今日は雨は降らない予想だが、防風、防寒からこれにした。替えのグローブもタンクバッグに入れておく。

走り出す。
街中は日曜なりの混み方。車の流れが速かったり遅かったり、速く行こうとする車が、車列を縫うように不穏な動きを見せ、その中を、安全第一で、車の動きを読みながら進んでいく。
市街地走行はあまり好きではないが、市街地に住むものとしては、ツーリングに出るときには必ず市街地を抜ける必要がある。
久しぶりのつーリングに向けての市街地走行だが、まるで違和感を感じない。
ずっと走り続けていたようだ。
現実には、車検に持っていったとき、車検から帰ったときの2回は走っていて、今日は今シーズン3回目の運転なのだが、身体が完全に馴染んている感じがする。

でも、筋力は確実に落ちているはずだ。
特に左手の握力は、一日走ると、レバーの握りが辛くなるくらい落ちているはずだから、気を付けて、できるだけ負担を掛けないようなシフトチェンジを、最初から心がけていく、。
2018/4/22 8:40 小樽市朝里
国道5号線を走って、札幌市から小樽市に入り、そこから道道1号線に少し入ってから、小樽環状線で市街地を迂回していく。
気温は10℃以上あり、寒さは感じないが、空が曇って暗い。
雪が降らなければいいのだが…。

2018/4/22 8:44 小樽市望洋台 ローソン前

道道1号から国道393へと登っていく坂道の途中、トンネルを抜けてちょっと行くとローソンがある。ツーリングライダーたちがよく寄るコンビニなのだが、今まで寄ったことはない。
今日は久々のツーリング、それに駐車場にバイクが一台もなく、気兼ねもあまりない感じだったので、立ち寄ってみた。
タイヤの空気、異物などを確認、トイレを借りて、お礼にと言っては何だが、小さなチョコを一個購入して食べた。下では殆ど消えている雪だが、道の両脇には結構残っている。
春まだ浅い……という感じだ。
ここから毛無峠に向かわずに、小樽環状線を行く。

途中雪解け水が路面を横切って流れる箇所がいくつかあり、早くもゆきかぜはどろどろになってしまった。
ごめんね、レディ。

2018/4/22 9:09  小樽市塩谷の湾を望む
道道956小樽環状線を塩谷まで行き、そこから広域農道へ乗り換える。
いつも使う裏道だ。
いつも振り返ってしまう、塩谷の湾の風景。今日は停まって写真を撮った。
ここはトンネルのたもと。
トンネルの名前は、
2018/4/22 9:09
「文庫歌トンネル」。
「ぶんがた」と読むらしい。
アイヌ語のプンカルオタ(ツタの絡まる砂浜)から来ているともいわれているらしい。
(ブログ 『おたるくらし ここかしこが慕わしいまち』の「塩谷文庫歌」を参照させていただきました。)
2018/4/22 9:09
四角いトンネルの端。入り口近くにステンドグラスがあった。
内部は半円形の普通のトンネルだ。

フルーツ街道と呼ばれている広域農道をしばらく走る。

名前の通り、果樹園が続く道だ。
リンゴやブドウ、他にもいろいろあるらしい。

2018/4/22 9:20
しばらく行って、また止まった。
道端のふきのとうはもうだいぶ伸びている。花を咲かせようとしているものもあった。
雲は低く、気温は少し低下してきている。
まだ肌寒い、薄い春という感じだ。

2018/4/22 9:21
丘に果樹園が続き、向こうの山はまだ雪をかぶって、
たぶん山頂付近では雨か雪が降っているだろう。

ゆきかぜの軽快な姿。
力強さと、華奢さがちょうどよくバランスしている。(オーナーバカです。^^;)

猛獣のようでなく、異形の昆虫型新生物のようでもなく、
ステルス戦闘機のようでもない。
しかし、ソフト過ぎない。
その姿は、君のあり方そのものだ。

超高速バトルはできない。
ワインディング最速でもない。
便利なラゲッジスペースがあるわけでもない。
ABSもオートシフターも、トラクションコントロールも、パワーモードもない。

だが、それなりの使い手がそれなりに走らせれば、
現実的な走りの中では、相当に速く走らせることが可能だ。
豪雨にもへこたれずに走り続けることができ、
何10キロのダートも走り抜けることができる。
コーナリング中のライン変更の自由度は、GPZ1100よりも上だ。

命を載せて走れる。
一緒に走っていける。

どんな乗り物だってそうなんだけど。
剥き身のバイクは、やっぱりそう思う。
こいつに命を載せられるかと。

ゆきかぜは、毎回、ちょっとだけ、聞いてくる。
私と走るの?
そうさ。
ほんのわずかな、その会話だけれど、事故すれば死ぬこともある乗り物で、
リアルであることが、大事なのだ。

さあ、ゆきかぜ、もう少し、走ろう。
(つづく)

2 件のコメント:

  1. やっと、やっと・・・走り出しましたね!
    シ-ズンインおめでとうございます。
    この相棒だからこそ「命を載せて走れる。一緒に走っていける。」
    漠然と感じていたことを、樹生さんの記事を読んで、
    自分の大切な相棒であるのと同時に、
    相棒にとっても大事と思われるRIDERになりたい。
    そんな関係があるのかもと、思いました。
    もし相棒に意志があるのなら・・・

    返信削除
    返信
    1. selenさん、こんにちは。
      ありがとうございます。やっと、走り出しました。

      一度バイクで大怪我をして死にかけた…その記憶が、忘れたようでも
      私に呼び掛けてくるのかもしれません。
      (それならもっと安全運転でもよいものですが…^^;)

      安全に、バイクのことも気遣いながら、走っていきたいです。

      削除