2016年1月20日

「弾丸ツーリング」考5

なんやかやと、だらだらと考えてきました、「弾丸ツーリング」考。このシリーズ自体が全然弾丸じゃないという…。
さて、弾丸ツーリング、定義をしてみましたが、実施上の注意点というのは、当然あります。
弾丸ツーリングはあまりお勧めできない、危険に満ちたツーリングだからです。
今回は弾丸ならでは危険性をピックアップ。対策は次回にまわして、危険性を検証してみます。



1 逃げ場がない。

まず、「弾丸」の特徴として、まっすぐ行って、まっすぐ帰ってくる長距離走となることが殆んどなので、いざという時にショートカットして帰ってくるエスケープルートを確保できない場合があります。
下道主体の弾丸で、近くの高速に乗れる場合はそれが逃げ道になりますが、そもそも弾丸はできるだけ早く遠くまで行って、そして帰ってくるものですから、それ以上早いルートはあまりないのがほとんどの場合。
したがって、何かあって続行不可能になった場合は、最寄りの街で投宿するとか、バイクを預けたり、置き去りにしたりして、JRとか何か別の手段で帰って来る、という手を打たねばならなくなります。
このリスクは大きい。
休みをやすやすとはとれない仕事人には、弾丸はなかなかきつい条件なのです。


2 車体に異常が起きやすい。

…なんてことはないのです。でも現実にはそうなることもある。
どうしてかというと、いつになく連続して比較的エンジンを高回転で回し続け、速度も速く走りづつけることが多いので、ネジのゆるみがあったり、タイヤの空気圧が抜けていたり、オイルが劣化していたりすると、なんらかの拍子に普段は出なかった不具合がでることもある。

だれもが長距離ツーリングの前には愛車チェックをすると思いますが、弾丸系は特に各所のねじ系にゆるみがないかに注意が必要です。


3 体に異常がでやすい。

むしろこっちですね。
長時間の連続運転、スピード感覚のマヒ、クラッチレバーを握る左手の腱の痛み。
腰、肩凝り、頭痛、お尻の傷み、腕の上がり、関節の痛み、倦怠感、眼精疲労、過労とスピード効果による眠気…。
弾丸ツーリングは他のツーリングよりも出発時に気合が入っている。
その分、張り切って前半走ってしまい、気が付いたときには、取り返しがつかないくらい疲労している…ということになりやすい。
非常に危険なのです。


4 夜間走行と疲労が重なることも多い。天候変化にも襲われやすい

普段から夜走りしている人でも、疲れた状態での夜走りは危ないもの。それが普段は日中走っている人で、朝から走り詰めで疲労のピークに夜になると、これはきつい。
また、弾丸では広い地域にまたがって走ることが多く、時間も長くなることが多いし、朝の天気予報を見て決めるのではなく、仕事や家庭の事情をなんとかしてやっと空けた、あらかじめ決めた日程で決行してしまうことも多く、すると日帰りのツーリングよりも雨や風に遭う確率が高くなります。
比較的悪天候時の走行スキルが問われることも多い。


5 疲労の中、交通文化の違いに適応しなくてはならない。

狭くなった日本ですが、交通マナーに地方色はまだ残っています。
例えば市街地の信号の変わり目、どこまでだと突っ込んで、どこから止まるか。
微妙な文化差があります。
今どうかわかりませんが、以前、四国、とくに香川県では、黄色で突っ込む人は非常に少なく、そのかわり、青に変わる時にナイススタートを決める傾向がありました。広島は逆。赤になってもねじ込んでくる輩も多いので、青になっても注意して確認しないと危なくてスタートできない。
車間距離の取り方、複数車線があるとき、どの車線にどんな車が走るかなど、地方により、さらにその道路固有の地元スペシャルなマナーがあったりするので、外来者は注意が必要です。
北海道に多いのは、同じくらいの道幅の交差点で、片方には信号機があるのに、片方にはない場合。最初、信じられませんでした。
前方に交差点があり、信号が青だと、当然、直交する側は赤になっていると思い込むものですよね。ところが、直交側には信号機が設置されていない。初めての人は、十字路の交差点では信号機があるか、ないか、の2択だと思うのですが、「片方にだけある」場合もあるのです。帯広市や札幌市にあるので注意が必要です。


やあ、なかなか大変です。
では、どのように対策を練るのか、どんな作戦で、弾丸を走りきるのか、私なりの方法論を、次回簡単に述べてみたいと思います。

2 件のコメント:

  1. 樹生さん、こんばんは、迷走です。

    この計画を実行することになり、
    もしそのルートに関東圏が入っていて、
    もしスケジュール上関東圏に一泊することが可能で、
    もし樹生さんが関東圏に来訪されるさいに私のスケジュールが調整できたら、
    是非、拙宅へお泊り下さい。

    実際、OZAWAさんとこへ泊りがけでバイクを取りに来る
    地方在住の方に宿泊してもらってます。
    夜は私の友人を交えバイク談義で盛り上がっています。
    快適?かどうかはわかりませんが、
    一泊だけでも宿泊費を浮かすことが可能かと思います。

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    1. 迷走さん、こんにちは。
      身に余るお心遣い、ありがとうございます。
      本当に素敵なご提案です。とてもうれしいです。
      実際に行けるだけの休みが確保できるか、
      まず、そこから全く不透明です。
      しかし、できれば実現したいと思っています。

      もしも迷走さんにお会いできたら、
      たくさんうかがいたいことがあります。
      ライディングのこと、迷走さんの歴代の愛車のこと、レースのこと…。
      もしも、実現できそうになったら、連絡いたします。
      ありがとうございます。

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